腸腰筋の硬さを解消!腸腰筋ストレッチで痛みを改善!

2025年03月29日

 

ヒトの肉体の奥深くにはある筋肉が備わっています。

その名前は腸腰筋です。

筋肉の中で唯一の上半身と下半身をつなぐ筋肉で、ダッシュなども腸腰筋が働かないといけません。

背筋を伸ばしたり腹筋に力を入れたりサクサク大股で歩いたりするときも稼働しています。

 

そんな腸腰筋を1言で表すと

「腸腰筋は負担のない日常動作、姿勢の保持に必要な筋肉」と言えます。

 

 

腸腰筋ってどこ?役割は?

腸腰筋とは大腰筋の「腰」と腸骨筋の「腸」を組み合わせた筋肉です。

始まりの部分も違えば、筋肉の走行も違いますが、二つの筋肉は協調して働くので超巨大なインナーマッスルとして捉えられます。

大腰筋

腰の背骨から股関節を経由し、太ももの付け根の骨に付着するのが大腰筋です。

一般的には外から触れることができないインナーマッスルです。

 

腸骨筋

骨盤の前面を覆っているのが腸骨筋です。

骨盤の前で大腰筋と合流し、太ももの付け根の骨に付着します。

 

腸腰筋の役割は姿勢の保持股関節の屈曲

腸腰筋の役割として股関節の屈曲は有名です。

スキップした時に股関節をダイナミックに、太ももを引き上げられるのは腸腰筋のおかげです。

姿勢の保持は特に大腰筋が関係していて、

背骨を支える脊柱起立筋や多裂筋と強調して姿勢保持の働きをしています。

 

 

腸腰筋が硬くなると起こる3つのデメリット

腸腰筋は加齢とともに硬くなりやすい筋肉だとも言われています。

それはなぜか?使わない筋肉は硬くなり衰えていくから。

スポーツなどをしている方は当てはまりにくいですが、普段の日常生活では太ももの前の筋肉(大腿直筋)をメインに働かせ、腸腰筋はあまり使わないからです。

だから硬くなりやすい筋肉なんです。

 

腰痛

腸腰筋が硬くなると骨盤が後ろに倒れる(骨盤後傾)姿勢になります。

もし、その状態で歩くとしたら、腰骨の前カーブ(前弯)が失われた状態になるので

その結果、上半身の負荷がもろに腰骨にかかり、腰痛の原因になります。

 

股関節が硬くなり、動きが狭くなる

大きく動かすことのできる関節は「関節包」と呼ばれる関節を保護して動きを滑らかにする袋状の組織に包まれています。

360度回転可能な股関節もしっかりと関節包に保護されています。

とくに腸腰筋は股関節の関節包の前面をカバーしています。

腸腰筋が硬くなると、徐々に関節包が硬くなり、可動域が狭くなるので股関節痛の原因にも…

 

姿勢が悪くなる

ビシッと体をまっすぐ保って立ったり、歩いたりできる動物はヒトしかいません。

その理由は背骨がキレイなS字カーブを描いているからです。

腰骨の前カーブにひと役買っているのが腸腰筋です。

この筋肉がきっちり働くから背骨のS字カーブが保たれて美しい姿勢を維持することができます。

 

 

 

 

腸腰筋の硬さを改善するストレッチ

フロントラインストレッチ

①背筋を伸ばして立つ

 

②片脚を大きく前に踏み出し膝と股関節を90度くらいまで曲げて、反対側の足は膝を地面について外側に足をひらく

 

※足を後ろの伸ばすときは真後ろではなく、斜め外側に向かって伸ばしてください!
 外側に伸ばさないと腸腰筋が十分に伸びません。

 

③同時に膝をついている側の腕を上げてそのまま斜め内側に向かって出来るだけ伸ばし、上体をひねる
30秒キープしたら反対側も行ってみてください

 

【さらにストレッチしたい人】
物足りないヒトは上げている腕の手首を反対側の手で引っ張ると腸腰筋全体がよく伸びます。
ただし体が硬い方は腰を痛めるので要注意です。

 

横向きスコーピオン

①床やベッドに横向きになり、上になった足の膝を曲げます

 

②上になった方の手で足の甲を掴みます。下側の足の膝は軽く曲げます。

 

③そのまま上側の手で足を斜め上後ろに引っ張ります。

 

※引っ張る時になるべく体の外側に遠ざけるようにしないと、腸腰筋が十分に伸びません。

 

④痛気持ちいいところで30秒キープ。
反対側も行ってみてください。

 

 

腸腰筋を働かすために日常生活で気をつけること

立つ回数を増やす

人類全てのヒトが腸腰筋を使うことが苦手というわけではありません。

とくに昔にくらべて「現代人」にその傾向にあります。

指1本動かせば勉強も娯楽も買い物も出来て、人々は立って動くより座る時間が多くなり、腸腰筋はずっと縮んだままになります。

日本人は座る時間が世界一長いので、腸腰筋使いが最も苦手な国民と言っていいかもしれません。

まずは日々の生活で立つ機会を増やして、腸腰筋を伸ばしましょう!

 

 

長時間同じ体勢続けない

同じ体勢が続きすぎると、筋肉自体も硬くなりがちです。

とくに座っている時間が長い方は腸腰筋が硬くなりやすいので、

どんな体勢であっても適度に変えながら筋肉の負担を減らしてください。

 

 

適度な運動(出来れば)

いきなりスポーツを始めたりすることは難しいとは思うので、日常生活の意識を変えることをおすすめします!

例えば、階段を使った移動は腸腰筋を使う貴重なチャンスです。

2〜3階くらいの移動ならエレベーターやエスカレーターを使わずに、階段を使って腸腰筋を働かせてみてください!

理想は1段抜かしですが現実的ではないので、階段を登る時は股関節と膝をしっかり曲げ伸ばしながら上がってください!

背筋を伸ばすこともポイントです。

 

 

まとめ

腸腰筋は一生モノの筋肉です。

しっかりとケアをすればメリットは大きくなります!

しかし、体の奥深くにあるので腕の力こぶの筋肉(上腕二頭筋)のように触れません。

よって硬くなったり、衰えていることにも気づきにくくなります。

だからこそ、腸腰筋の重要性に早く気づいた人の勝ちです!

しっかりと日々のケアやトレーニングを続けていけば、腸腰筋は想像以上のメリットがあるので、今回紹介した方法をぜひ日常生活で試してみてください。

ただし、ストレッチで無理やりは絶対NGです!!

無理をしてストレッチをするとケガの原因になるので、あくまで気持ち良い範囲でストレッチしてください。